悪徳ブリーダー第一話 2007-07-01 23:30:47


この1週間、悩んで、泣いて、怒っての日々を過ごしていました。
今日から少し安心して眠れるようになります。

フィール(旧レモン)・まさお(旧ライチ)が私の手元に帰って来てくれました。
もうすでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、
ふたりはT県のとあるブリーダー
S.Kのところへ行きました。
事の詳細はすごーく長くなるので連載形式で日記に記して行きたいと思います。
話しが見えない??という方は同じ被害に遭ったさゆりさんがご自身の考えと
実際見て来た人(私含む)の意見をまとめてくださったのでこちらをご覧ください。

ご心配くださっている方もいらっしゃるので、 帰って来たうちの子と、
検疫を兼ねて一緒に海を渡って来た さゆりさんちの旧ピーチちゃんの状態をお知らせ致します。

みんなに共通して言える事は、ペレットを食べないで牧草ばかり食べる事。
そのブリーダー
S.Kは「ミニレッキスにはピュリナをあげている」と言い張っていましたが、
いつも食べているハズのピュリナをあげても全く興味を示しません。
そして、フィールとピーチちゃんは異様な太り方をしています。
背中はゴツゴツしてるのに横っ腹の辺りがポンポンに膨らんでいて、
まるで出産直前の妊婦か栄養失調の子供のようです。
うさぎでこういう太り方をしている子は初めて見ましたが、
馬ではけっこうあります(話し逸れてスミマセン) 馬産地では俗に“燕麦太り”と呼ばれ、
早く大きくしようとか 立派に見せかけようとして大量の燕麦を与えるとこういった太り方をします。
S.Kは4月に燕麦20kgをFちゃんに頼んで購入し、
6月にはもうすべてなくなってしまったそうなので ピュリナではなく、燕麦を大量に与えていたのでしょう。
試しに燕麦を見せると「くれくれくれー!」と大騒ぎするので この推測は間違いでないと思います。

帰って来たときの様子。 右上がピーチちゃんで右下がフィール。
左上のカールくん(ふれちゃんちの子・普通サイズ) と比べるとキャリーが狭そうです。

個々の状態をお知らせると まず、一番早く立ち直ってくれそうな
まさお

2月25日、ドルくんともぐらの間に生まれた男の子です。
今年の4月21日、オフ会の会場からそのまま連れて帰りました。
旅立ってから2ヶ月経過していますが、まったく大きくなっていません。
うちに残しているきょうだい、ナインチェよりも小さいんです(>_<)
ナイちゃんの方がだいぶ小さかったハズなのに・・・。
さらにストレスからケージをずーっと齧り続けていたようで、
上の切歯が若干過長し、下は斜めに削れてかなり短くなっています。
顔にもケージ痕のようなハゲがあります。
帰って来て数時間はビビって逃げ回るような仕草をしましたが、
今はすっかり落ち着いてペレットをあんまり食べないこと以外は問題ないです。
これは時間が解決してくれる(お腹空き過ぎてしぶしぶ食べる)でしょう。

そしてさゆりさんちの子で、一時お預かりしている
旧ピーチちゃん

保護された時、モリモリに盛り上がったうんちの上に座っていたため
お尻にうんちがくっついてしまい、大きなうんこ玉になっていたそうです。
そのため陰部がかぶれて真っ赤に腫れ上がっていました。
ふれちゃんの迅速な処置(うんこ玉切り離し作業)で現在は腫れも沈静化しています。
ただ、前出の通り異様な太り方・・・現在2.3kg!
とても顔が小さく見え、出産を経験したとはいえとてもじゃないけど 2kgいくような骨格はしていません。
前から見ると下の家紋のような形をしています。

どうやったらこんな体型になるのか不思議で仕方ありません。
内蔵に負担がかかっていることはまず間違いなく、
適切な栄養を補いながらダイエットさせて行くしかありませんが、
標準体重に戻す為にはかなりの時間を要しそうです。
旧ピーチちゃんは
Pらびとり(うちじゃありませんよ!)で1年もの 長い間過ごして来ました。
長くいればいるほど、回復にかかる時間が多く必要となります。

最後はたくさんの問題を抱えて戻って来たフィール。
長くなってしまったので第二話に書くことにします。


悪徳ブリーダー第二話 2007-07-02 04:40:45


昨年12月に行われたショー会場で、S.Kの奥さんに気に入られて
Pらびとりへ行くことになったフィール(旧レモン)
当時
Pらびとりにはさゆりさんちから行ったチェリーちゃんという 素晴らしい女の子がいて、
「繁殖に使いたい」とのことだったので チェリーちゃんと交配してくれるのなら喜んで!
奥さんも「かわいい、かわいい」とすごく気に入ってくれてるみたいだし、安心して譲りました。
当日は「名前が決まったら連絡する」「写真撮って送る」と言っていたのに 一向に連絡がなく、
その後名前が決まったことを人づてに聞く始末。
さらに奥さんを齧り、奥さんに「アンタなんかキライ!」と言われている事を これまた人づてに聞く・・・。
フィールは昨年9月にドルくんとプラチナの間に生まれた子。Baby Diary
この出産でプラチナは子宮内に静脈瘤を作り、
フィールとキャストが最初で最後の子になってしまいました。
とてつもなく人懐っこい子だったふたり。(もちろん現在も)
フィールは特に「嫌なモノは嫌!」という意志のはっきりした子で、
構って欲しい時は足元にすがりついてモーレツにアピールする子でした。

S.Kが「フィールが齧る」という話しをしていた頃、 きょうだいキャストも私を齧っていました。
それは発情から来るもので、うちには他にも発情して凶暴化する子がいたから
「その時期が過ぎれば何事もなかったかのように元に戻る」とのんびり構えていました。
キャストはその時期以降、一度も齧ったことはありません。

その後
S.K
「遊んでやる時間を長くしたら噛まなくなった。構って欲しくて齧ってたんだね〜あはは」
と言っていたとまたもや人づてに。
そして4月に
Pらびとりに行った際(この日の詳細はまた後日に)
フィールを抱っこさせて貰ったところ…ズシッと重い。 2kgを軽く超えていました。
逆さダッコしていてもなんか覇気がなく どろ〜んとしている・・・。
こんな子だったっけ??
この時気が付くべきでした。 4月だというのにハエがブンブン飛び回る部屋、
異様な太り方をして、様子がおかしいフィール・・・ 改めて自分の認識の甘さに腹が立ちます。
あれから2ヶ月、戻って来たフィールはさらに大きくなって現在2.35kg
こんなに大きくなる子じゃないのに…キャストは1.7kgしかないのに。
旅立った時キャストは1.4kg、フィールは1.5kg。 最大でも1.9kgまででしょう。
半年で
850g増・・・想像を絶する肥え方です。
さらにかなり情緒不安定で、大人しく抱っこされていてもナデナデされていても
突然スイッチが入ったように噛み付いて来ます。 甘噛みではなく、本気で噛むのです。
ケージの中に手を入れられることを異様に恐れ、咄嗟に噛んでしまうようです。
普通にしていればケージの扉に貼り付いて「構って〜」とアピールしてくる 元のフィールの姿です。
この事実だけでどれだけ怖い思いをしていたか、どれだけのトラウマを抱えて帰って来たかよくわかります。
タオルで包んでケージから出そうとすると、激しくカクカクして来たので
少しでも落ち着けるようにお嫁さんをお迎えしました。

お嫁ちゃんのお馬ちゃん人形

早速・・・・

欲求が満たされると少し落ち着きました。
フィールの心の闇は相当根が深く、暗いです。
時間をかけて不安を取り除き、元の明朗活発なフィールに戻ってくれることを 信じて
心のリハビリを続けて行きます。
あ、体も旧ピーチちゃんと同様な状態なのでダイエットもね!


悪徳ブリーダー第三話 2007-07-02 16:28:19

4月のベルオフの後、翌日那須で仕事があったため 市内に住むS.Kから
「遊びにおいでよ!泊まりにおいでよ!」と誘われました。
今年に入ってから引越した新しい家だと聞いていたこともあり(人づて情報)
興味本位で仕事の帰り
Pらびとりに寄ったのですが・・・・。

家に入った瞬間、ザシザシの床(おしっこと埃)
まだ4月だというのにたくさんのハエが頭の上でぶつかり合い、
納戸の中には大量の牧草がドカーンと直置き。 (袋とかに入っていない、梱包牧草がそのままの状態で)
お馬ちゃんの厩舎の中で人間が住んでいるような印象を受けました。

リビングには30匹程のうさぎがおり、その中にブリードに使っている
ミニレッキス、トライアンタ他お気に入りのうさぎたちがいて フィールを抱っこさせて貰ったわけですが・・・。
「なんでこんな太らせたの!?」 って聞いてるのに、
なぜかトライアンタの赤ちゃんを連れて来て 逆さダッコしてるフィールのお腹に乗せた。
????何の意味が???
「抱っこしてもらって良かったね〜」とか言って喜ぶ
S.K
?????理解不能
その日の日記

その後2階の部屋も見学した。
放し飼いになっているフレミッシュの女の子たち。 部屋の中にも牧草がドカーンと置かれ、
大型犬用のフードボウルの中に 変なペレットが山盛りになっていました。。。(のちにス○ックだと知る)
トイレもないのでうんちやおしっこが至る所にされていて、 足の踏み場がない。
しかし
S.Kはこの部屋で毎日寝ているらしい・・・。
扉が外された押し入れの中には11月のショーのくじ引きで当たった 大袋のペレットが、
袋を破られた状態でなぜかそのまま放置。
一番狭い4畳半程の部屋にはギッチリケージタワーが入っていて その中にもうブリードに使わない、
興味のなくなった ネザー、ホーランド、ダッチ、ミニうさぎ等30匹が暮らしていました。
どの子のケージもうんちが網の上まで盛り上がり、
カーテンもクーラーもない部屋で直射日光にガンガン照らされながら
知らない人(私)が来ているのにもかかわらず何のリアクションもなく
ただぼんやり時を過ごしているのです。。。

その中でも一番気になったのが、アイリスの狭いケージの中で 3匹一緒に詰め込まれていたうさぎたち。
下にスノコがあるのかないのかわからない程うんちが敷き詰められていて、
うんちの上で生活しているような状態。
パッと見大人のミニうさぎ3匹に見えたので「この子たち、こんなんで大丈夫なの!?」と聞くと
「いいの、いいの。この子たち仲良しだから」との答え。
何を言ってものらりくらりと言い訳で交わされる。
その後訪れたTさんが見たところ、この子たちはミニうさぎの3倍もの大きさに育っていたそうです。
つまりこの子たちはまだ成長途中の子うさぎで、そこまで大きくなると言う事はフレミッシュの血が
入っているということになります。。。

衛生面、管理面でこれまで見た事のない惨状に頭がパニックになりつつ
「あんな状態でよく人を呼ぶ気になったな・・・」
「あっあれ?そういえばあれが新しい家!?大家さん見たら泣くな」
「もうすぐ赤ちゃん(人間の)生まれるって言ってたのに…大丈夫なんだろうか?」
などなどなどなど、悶々としながら家路に着いたのでした。

それまで
Pらびとりに仲間内では誰も訪れたことはなく、 あの惨状を人に話していいものなのだろうか!?
その件でもまた悶々とすることに。
しばらく考えたのち、一人では抱えきれなくなってさゆりさんに惨状のさわりだけ伝える。
その日の夜にちょこらが斜頸を発症してしまったこともあり、
(まさか変な菌を持ち込んでしまったわけじゃないよね!?)
Pらびとりのことはしばらく忘れ去られることとなってしまいました。

悪徳ブリーダー第四話 2007-07-02 23:02:16

ここから先は自分たちのうさぎを保護するに至った経緯、
保護に向かってくださった方々の話しをまとめて書いて行きます。

しばらく話題にのぼらなくなった
Pらびとり
しかしあることをキッカケに疑惑の念が吹き出して来ます。

それは4月にさゆりさんが譲り受けたパウのこと。
6/25に書かれたさゆりさんの日記を参照してください。
パウです。この子に罪はありません。

確かに、4月に行った時ミニうさぎはかなりの数を占めていました。
ネザーっぽい子、トライアンタっぽい色の赤い子・・・
「この子がトライアンタ?」 「これは雑種」 というような会話が何度か繰り返されました。

純血種が良くて雑種がダメと言ってるわけではありません。
現に我が家にも雑種の子はいます。かわいいちょこら、私の息子であることには変わりありません。
ただ、ブリーダーと名乗りARBAに登録している以上、 血統管理はこの上なく重要なことで、
無計画な“かかっちゃった”繁殖、異なる品種の交配などはあってはならないことです。
「あぁこの人は良いうさぎをブリードしたいんじゃなくて、子供を生ませたいだけなんだな」
というのが正直な感想でした。

子供を産んでもらっているうさぎを放し飼いにし、 飼養管理も健康管理もあったもんじゃない。
それ故知らない間にかかってしまい“父が誰だかわからない”うさぎたちが 増えて行くのです。
そして大きくなったらあの4量半の部屋に押し込められ(現在はリビングに移動しているそうです)
見向きもされなくなる・・・。
純血種の母に姿形が近い子うさぎは純血種と言い張りそれなりの値段で販売する。
これは立派な詐欺行為です。

この事実を目の当たりにした後も、私はフィールとまさおを取り戻す決断ができませんでした。
フレンチロップを
S.Kに譲ったTさんが進軍ラッパを吹き鳴らしてくれる日まで…

悪徳ブリーダー第五話 2007-07-03 01:30:05

Tさんのうさぎ奪還までの経緯、
Pらびとりに足を踏み入れた際の詳細を 細かい描写でブログに記されています。
☆Tさんのブログをご覧ください

Tさんと見届け人兼密偵Aさんは6月23日、
Pらびとりに突入。
そして、状況は4月より悪化していることを知るのです。

奪還の前日、TさんからAさん経由で
「このままだとうさぎに何をされるか解らない
これが奪還の最初で最後のチャンスになるかも知れないから、一緒に連れ戻して来た方がいいのではないか」
と助言を頂きました。

しかし、まだ決断ができない。

自分の責任で譲ったフィール。取り戻すのなら自分で迎えに行かなくては
という考えが働いてしまったのです。
まさおに至っては「フィールが噛む」と言われ、申し訳なかったなという 気持ちがあって譲った子でした。
この時点で虐待行為を受けているなんてゆめゆめ思わなかったし、充分なエサをもらっていないこと、
殺虫剤を使用している等は想像も付きませんでした。
「ショーに連れて来てたんだし、そこまで酷いことはしていないだろう」
S.Kの“人間の良識”を信じていました。

しかし、そういった気持ちがすべて踏みにじられていたことを、
Tさん、Aさんから 知らされる結果になりました。

自分の認識の甘さ、ふたりを犠牲にしてしまったことに腹が立ち、
生命の危機が迫っていることを感じ、悩み、泣き、怒り・・・
奪還は一刻を争い、私はフィール、まさおの奪還をお願いするしかありませんでした。

悪徳ブリーダー第六話 2007-07-03 02:30:34

Tさん、Aさん、Hさん、ふれちゃんの4人が 自分たちのうさぎを取り戻しに、
前回行ったTさん、Aさんは見届け人として奪還に向かいました。
その時の詳細は
☆Tさんのブログ
☆ふれちゃんのブログ
☆Aさんのブログ

をご覧ください。

クーラーがあるのに入れてもらえない部屋で殺虫剤にまみれ、
手を見れば咄嗟に攻撃してしまう程虐待の恐怖に怯え、
「無事保護したよ」の一報を受けるまで
もしかしたら・・・という不安で押しつぶされそうでした。

Tさん、Aさん、Hさん、ふれちゃん、本当にありがとうございました。

フィール、まさおへの償いは、この先天寿を全うするまで
健全な環境で楽しく生活していってもらうことだと思っています。
しかし、これで終わったわけではないのです。
まだ
Pらびとりには多くのうさぎが残っていますが、
その子たちに対して”部外者”になってしまう私には直接手出しする権利がありません。
警察や行政機関にも飼育環境の改善、指導を強く訴えかけましたが
どこも迅速な対応は望めませんでした。

動物愛護法って、いったい何なんでしょう?
弱い動物を守る為に施行された法律ではなかったのでしょうか?

(動物の所有者又は占有者の責務等)
第7条 動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者としての責任を十分に自覚して、その動物をその種類、習性等に応じて適正に飼養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない。

それでも警察は動かない。 ではどこに訴えれば良いのでしょう?
ブログに書く事によってこの事実を多くの人に知ってもらい、
自身で意識改革をするよう促すしかありません。
不幸なうさぎをこれ以上増やさないよう、これからも訴え続けて行きます。

悪徳ブリーダー第七話 2007-07-03 21:10:36

悪質・悪徳動物取扱業者の特徴として

□劣悪な飼育環境
不衛生・掃除をしない
□虐待行為
目で見て解り易い叩く蹴るなどの他に、無理な繁殖・病気を放置・充分な餌、水を与えないことも立派な虐待行為です。
□行政の指導が入っても改善されず、営業を続けている
という点が共通してあげられます。

地球生物会議(ALIVE)でこの問題に関するいくつかの事例が紹介されています。

また、このような疑問も投げかけられています。
悪質業者は「可哀想だと言って動物愛護の人たちが引き取ってくれるから大助かり」と発言し、
本人は処罰を受けることもなくのうのうと営業を続け同じ事を繰り返す。
この許しがたい行為を国が税金で助けたり、ボランティアの善意で救うのは果たして良いことなのか?


こういった事件が起こる度憤りを感じますが、私も動物取扱業者です。
愛護団体の方々から見れば「同じ穴のムジナ」と思われてしまうでしょう。

この一件を通して、ブリーダーって何だろう?と深く考えさせられました。
私はまだ、ミニレッキスと出逢って3年半しか経っていません。
ブリードを初めてからはたったの2年。
しかし、ブリーダーと名乗る以上「わたし始めたばかりなのでわかりませ〜ん」
では済まされないのです。 当然、一番先に立つのは「うさぎが好き」という気持ち。
そして母うさぎに子供を生んでもらうという責任の重さ、
たくさんのうさぎたちの命の重さは充分理解しているつもりです。
普通の飼い主だった頃よりも真剣にうさぎたちと向き合い、
その子たちにあった飼養方法を貪欲に探求し、
病気や特性などの知識を日々うさぎたちに教わりながらブリードを続けています。
きっと何年経ってもこの勉強の日々は終わりがないでしょう。

無計画な繁殖で子供が生まれてしまったと聞いた時、ブリーダーとしてどうなの?と感じ、
Pらびとりに立ち入った際、うさ飼いとしてどうなの?と思い、
戻って来たうさぎを見て、人間として有り得ない!と 感情はめまぐるしく変化して行きました。

うさぎを愛する人に、うさぎを飼っている人にそこまで悪い人はいないハズと
最後の最後まで
S.Kを信じていました。
それ故真実が明らかになった時の落胆と怒りは大きなものとなったのです。
犠牲になるのはいつも“もの言わぬ弱き生き物”うさぎ。

フィール、まさお、旧ピーチの近況は随時UPしていくつもりです。
また書き足りない事があったら突然連載!?が始まるかもしれませんが、
ひとまずこれで完結させて頂きたいと思います。

悪徳ブリーダーそして 2007-07-13

7月12日、T県の動物愛護センターから連絡があった。
約束通り週明け月曜日、7月2日に立ち入り調査に入ったとのこと。
私たちが送ったファックスを元に問題点をくまなくチェック。
入った瞬間からの悪臭、ハエ、大量の排泄物には愛護センターの人も度肝を抜かれたらしく
時折言葉を詰まらせながらその惨状を話してくれた。

大体の問題点は
「新生児の世話が大変で時間がなかった」
という言い訳に尽き、乱交配については否定したらしい。
うさぎの数については“申請時よりもむしろ増えていた”とのこと。

取扱業を取得する際、ブリードするうさぎ以外は「ペット」と見なされるので
20匹ほどしか申請していないはず。
しかし申請後、生まれた子うさぎたちはほとんどが雑種で、
その子たちとブリードの子たちを同じ部屋に置いてはならない決まりになっている。

糞尿を放置せず、毎日掃除すること。
皮膚病を負っている子はすみやかに病院へ連れて行き治療を施す事。
うさぎの数だけケージを用意すること。
うさぎの交配・出産の記録、譲渡の記録、健康状態等も毎日
帳面に記載しなければならないのだが、その帳面すらなく、
その辺りも指導の対象となった。

行政は「指導」をして期限を区切り、もう一度立ち入り調査を行う。
期限内に改善されないようであれば「勧告」となり、「命令」へと
縛りをキツくして行き、命令に従えない場合は罰金となるそうだ。

この話を受けて、私はこの日病院に連れて行ったピナちゃんとフィールの
現状を話した。
「奪還して来て本当に良かったと思っている。ピナちゃんに至っては、
次の妊娠をしたら死んでいただろう」と。

目に見える虐待、虐待しているという意識のない虐待。
さらに純血種だと言い張り雑種の子を売った詐欺行為。
DNA鑑定をするなど確固たる証拠を提示して
この2点で告発することは可能だと言う愛護センターの方には
申し訳ないが、裁判を起こす気はない。

13日、動物愛護協会の事務局長氏と電話でこの件の詳細をお話させて頂いた。
この先どうしたいのか?どう動く事が最良の手段なのか?
いろいろとアドバイスを頂き、最終的に出した結論、
「行政が指導に入り、環境が改善され(それを持続して)残されたうさぎたちの命が守られるのならばそれ以上望まない」
と伝えた。

今後も元の木阿弥にならぬよう愛護センターと連絡を取り合って行きたいと思います。